考え抜かれた人生戦略の書の読み方「孫子の兵法」 守屋洋

本書から何を学ぶのか

孫子の兵法は今から約2500年前に

戦について書き記された中国の書物の一つで

今にいたるまで長い時間語り継がれてきました。

その優れた内容は

戦争に勝つため(あるいは負けないため)の

戦略戦術を追求したもので

武田信玄、ナポレオン、ヴィルヘルム二世など

歴史的に有名な偉人と呼ばれる人たちが

こぞって愛した歴史書の一つです。

今日では戦のみならず、

現代の社会や政治にも当てはまると言われていて

複雑な人間社会を生きるための戦略戦術書としても

数多くの経営者たちが名著として取り上げています。

主な内容

経済学の観点からみたとき

戦争とは「最終経済」であると言われています。

生産性がなく消耗だけであるという意味です。

孫子の兵法では

戦争の重大性をまず指摘していて

それを理解したうえで

戦争の法則性を研究しなさいと言われています。

それには大きく5つの基本問題

7つの基本条件を当てはめて

判断することと記されています。

5つの基本問題とは、

「道」「天」「地」「将」「法」で

・道とは、国民と君主を一心同体にさせるもの。

・天とは、季節などの時間条件。

・地とは、地形の有利不利などの地理的条件。

・将とは、勇気、威厳などの将帥の器量にかかわる問題。

・法とは、軍の編成、職責分担、軍需物資の管理など軍制に関する問題。

とされています。

そして7つの基本条件とは、

1.君主は、どちらが立派な政治を行なっているか。

2.将帥は、どちらが有能であるか。

3.天の時と地の利は、どちらに有利であるか。

4.法令は、どちらが徹底しているか。

5.軍隊は、どちらが徹底しているか。

6.兵卒は、どちらが訓練されているか。

7.賞罰は、どちらが公正に行われているか。

をさしています。

この基本問題と基本条件をもって

比較検討することで勝敗の見通しを

つけるものであると言われています。

本書はこの比較検討を元に

孫子の言葉と歴史的偉人のエピソードと合わせて

短く明確に紹介されています。

印象に残った言葉

「百戦百勝は善の善なるものにあらず」

という言葉が本書にはあります。

その意味は、

戦争とは敵国を傷つけずに降伏させるのが上策というもの。

相手を撃破して降伏させるのではなく

戦わないで勝つということこそ最善の策なのだということです。

戦争ではなくても

世の中には様々な「力」が存在していて

その「力」で得た幸福や豊かさは短いもので

さらに大きな恨みや妬みを生む原因になってしまうものです。

これは人間社会や経済、政治からみても

とても分かりやすい例だと思います。

まとめ

孫子の兵法は

中国最古の最も優れた兵書であると言われています。

でも古典というものは

漢文など難しくて読みにくかったり

誤訳が翻訳家の主観が強く入ってしまって

正しい歴史を学べなかったりしますが

本書は読みやすく翻訳をしっかりしているのでおすすめです。

歴史はくり返されるという言葉がありますが

そういった意味でも古典から学ぶものは多く

同じ失敗もしなくてすむので

興味がない方も一度手にとってほしいと思います。

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