訪問診療医と355人の患者「死を生きた人びと」 小堀鷗一郎

小堀さんという

東大医学部の外科医の方が書かれた一冊で

これまで355人の看取りに関わった

訪問診療医が語るさまざまな死の記録。

訪問医療医として355人の患者と関わり

その一人一人の死を綴った一冊。

そして小堀さんはその死の中で

現代の日本では患者の望む最期を

実現することは難しいといわれている。

それぞれの思いこみ

その理由は主に2つ。

死は敗北と思いこむ医者と、

目前に迫る死を受け入れられない患者。

そして老いを阻止しようとする社会。

こういった偏見と固定概念で

患者が本当に望む最期と

かけはなれた最期を迎えることになっている。

現代の日本の医療

本書では現代の日本は

病院で最期を迎える人が8割以上だという。

1951年頃までは自宅で最期を迎えるのに対して、

1975年頃から在宅死と病院死が逆転したそう。

それは交通網の発達によって

病院に通いやすくなったことと、

病院側に在宅医療には

診療報酬がなかったことが見受けられる。

そして先の死は敗北と思いこむ医者が多いことで

患者の意思とは別にひたすら延命を施す病院医師が多い。

例えば、最期くらい自宅で美味しいものをたくさん食べて

家族に看取られたいという願う患者の願いが

叶わないのが現代の医療だという。

死は誰にでも訪れる

生きているのだから想像がつかないのが当たり前。

だけど若かろうが、老いていようが

人間には生まれた瞬間から死ぬは決まっている。

けれどそう簡単には受け入れがたいもの。

でもいつ死んでもおかしくないというのも事実で、

僕たちは常日頃から死は身近にあるものだと

ちゃんと頭に入れて生きていないといけないのだ。

そうじゃないと、

いざ死を宣告されたとき

冷静な判断ができなくなって

取り返しのつかない選択をしてしまう。

ときにそれは医者が延命などという

患者が望む死を妨げる行為すら受け入れることになる。

病院の中で機械に囲まれて

無理矢理生かされている状態を望むなら話しは別だが。

僕はやっぱり大切な人たちに囲まれて

自分の安らぐ場所で見送られたい。

これからの医療に必要なこと

本書で書かれているように

これからの医療に必要なこととは

死に寄り添う医療だといわれている。

医者は患者の意思を無視した延命措置を取らずに

最善を尽くした医療を患者へおこない、

患者は常日頃から死が身近なものだと認識して

もし自分にその死が訪れたなら

しっかり受け入れることが大事なのだと。

どちらかが欠けてしまっては

死を迎える患者は悔い残る最期を迎えることになるだろう。

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